Photoshopで料理写真に陰影をつける方法【撮影で思い通りにならない時に】

Photoshopで料理写真に陰影をつける方法【撮影で思い通りにならない時に】

今回はPhotoshopで料理写真に陰影をつける方法を紹介します。

撮影時に思い描いた陰影をつけるってなかなか難しいですよね。

プロのカメラマンならライティング技術や器具も充実していますがそうじゃないと思い通りにいかないものです。

そんな時はPhotoshopでレタッチして後から陰影をつけてあげましょう。

コツさえつかめばやり方は難しくありません。使うツールもトーンカーブとマスクくらいでOK。

また今回は料理写真ですが他の商品写真でも使えるテクニックです。

それではみていきましょう。

Photoshopで料理写真の陰影をつける方法

今回レタッチする料理写真はこちらです。

レタッチする料理写真

十分綺麗な写真ですがもっと陰影をつけたい場合には少し物足りませんよね。

今回紹介する方法でレタッチした写真がこちらです。

レタッチした料理写真

ちょっとしたアイキャッチ画像などで陰影を強くしたいときなどにおすすめです。今回はより雰囲気がでるように背景も合成してみました。

背景を作る

まずは背景を作ります。

背景用の画像を用意します。今回はフリー写真サイトのpixabayからダウンロードしました。

フリーの写真素材サイトについてはこちらの記事をご参考ください。

背景用の画像を用意する

「編集」→「変形」→「自由な形に」を選択し、奥行き感が出るように変形します。木目でいうと手前が太く、奥が細くなるイメージです。

奥行き感が出るように変形する

料理の写真をパスで切り抜く

次に料理の写真をパスで切り抜きます。(今回はざっくりな感じで切り抜いてあります。)

料理写真をパスで切り抜く

新規フォルダーを作成しマスクをかける

ここがポイントですが、先ほど切り抜いたパスで選択範囲を作成し、新規フォルダーをつくってそこにマスクをかけます。

新規フォルダーを作成しマスクをかける

マスクをかけたフォルダー内に料理の写真を入れてください。

こうすることでフォルダー内のレイヤーはマスク内のみに適用されるようになります。後で陰影をつける際に重要になります。

背景に料理写真が入ったフォルダーを移動する

先ほど作成した背景のドキュメントに料理が入ったフォルダーを移動します。

背景のドキュメントに料理写真を移動する

料理の写真の大きさと位置を調整する

「編集」→「変形」→「拡大・縮小」で料理の写真をちょうどいい大きさに縮小します。

料理写真の大きさを調整する

ちょっと料理を斜めにしたいので「編集」→「変形」→「回転」で斜めにします。

料理写真を斜めにする

トーンカーブで影になる部分をつくる

トーンカーブで影の部分をつくる

トーンカーブで料理の影の部分をつくります。右端のポイントをグッと下までさげます。コツとしては上の写真のようにうっすら料理が見えるくらい暗くしてください。

トーンカーブはマスクをかけたフォルダ内に作成してください。フォルダ外だと写真全体が暗くなってしまいます。

作成したトーンカーブのマスクを反転していったん非表示にします。マスクを選択して「Ctrl + I」で反転できます。

トーンカーブのマスクを反転させる

ブラシツールに切り替えて柔らかいブラシで影をつけたい部分だけ少しずつなぞっていきます。

柔らかいブラシ設定についてはこちらの記事をご参考ください。

影をつけていくポイントとしては次のとおりです。

■あらかじめ暗くする範囲を決めておく

 

■元画像の影の部分を活かす

あらかじめ暗くする範囲を決めておく

あらかじめ暗くする範囲を決めておきましょう。今回だと下のようなイメージです。

暗くする部分をイメージしておく
影は均一につけるのではなく、影の部分でも強弱をつけるようにするのがポイントです。
元画像の影の部分を活かす

元画像で撮影時についている影の部分をしっかりとみて、影の強弱に活かしましょう。影が濃い部分をさらに濃くする感じです。

上記2つを意識して影をつけてみました。

影をつけた写真

トーンカーブで明るい部分を強調する

影をつけたら終わりではなく、逆に明るい部分も強調させます。陰影をつける場合には『暗さ』と『明るさ』の両方を加えてあげるとメリハリがつきます。

強めに明るくしたトーンカーブを作成します。

明るいトーンカーブをつくる

先ほどの暗いトーンカーブと同様にマスクを反転させて非表示にし、明るさを出したい部分だけブラシでなぞっていきます。

明るさを強調する場合も元画像を活かしましょう。光が当たっている場所を重点的に明るくしていきます。

作業後の画像がこちらです。

明暗をつけた画像

テーブル部分に影をつける

テーブル部分にもトーンカーブで影をつけていきます。

料理に影をつけた時と同じようにトーンカーブの右端のポイントをグッと下げます。

トーンカーブの右端のポイントを下げる

トーンカーブレイヤーの位置は『テーブルのレイヤー』と『料理のフォルダー』の間に作成してください。

トーンカーブを作成する位置

こうすることで料理の下に影がつくようになります。

マスクを反転させて影をつけたい部分をブラシでなぞります。テーブルの影はお皿に近い部分を濃くすると自然な感じになります。下は影をつけた画像です。

テーブルに影をつけた状態

次にテーブルの明るい部分(光が当たっている部分)を強調します。

トーンカーブの真ん中あたりにポイントをとって持ち上げます。

トーンカーブで明るくする

マスクを反転させて明るさを強調したい部分をなぞります。

作業後の画像がこちらです。

作業後の画像

最後に料理と背景の色みを合わせる

ここまでで完成でもOKなんですが、合成した場合は背景(今回はテーブル)と料理の写真の色みを合わせるとより馴染みます。

背景(テーブル)の色をスポイトツールでとって、レイヤーパネルの一番上にその色でべた塗りしたレイヤーをつくります。

べた塗りしたレイヤーをつくる

べた塗りしたレイヤーの『描画モード』を『カラー』に変更します。

描画モードをカラーに変更する

べた塗りしたレイヤーの『不透明度』を良い感じになるまで下げます。今回は15%にしてみました。料理の色みを損なわない程度にしましょう。

完成です!

完成画像

ちなみに合成しただけの画像がこちらです。

合成しただけの画像

明暗をつけてあげるだけでも印象がまったく違いますよね。

まとめ

Photoshopで料理写真の陰影をつける方法を紹介しました。

ポイントは次のとおりです。

■元画像の明暗を活かす

 

■影だけでなく明るい部分も強調する

 

■均一につけずに強弱を出す

トーンカーブとマスクだけでも写真の印象をグッと変えるレタッチができます。

撮影時ですべてを表現できなくても調整できるのがいいですよね。

ぜひ試してみてください。

今日はこのへんで。

それではまた!

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