ここ数年関心が高まっている『ひとりビジネス』。
けっして大規模な起業ではなく自分ひとりや家族だけ食べていけるだけの規模でOKという小さな商いです。
リスクは抑えて自分の好きなことや得意なことを楽しみながら仕事をして生きていけるのが魅力だと思います。
ITmedia ビジネスオンラインで興味深い記事がありました。まずはこちらをお読みください。
大手コーヒーチェーンの台頭により昭和の純喫茶が次々と姿を消している状況において、あえて昔ながらの純喫茶をスタートさせた男性の話です。
個人的にはこの記事を読んでその経営方法はむしろ時代の先をいくものだと勉強になりました。
僕自身、15年ほど小さなネットショップを運営してきて『人を雇わず、リスクをとらない小さな商売』を続けてきた背景があります。
今回はこの記事を紹介しながらどのポイントが今の時代に沿った方法なのか僕なりに感じたことを書いてみたいと思います。
「いつかは小さくても自分でビジネスをやりたい」
「ずっと会社員という選択肢しかないのかな・・」
こんな思いの方にはきっと何かしらのヒントになると思います。
目次
村田商會さんの純喫茶経営でお手本にしたいポイント
ここからは村田商會さんの記事を読んだ前提で書いていきますので未読の方はこちらを。
ちなみにこちらが記事に書かれている村田さんです。
たとえば喫茶店やカフェを始めたいと思ったとき、あなたならどうしますか?
普通は開業資金を用意してこだわりのコーヒーや食事を揃えていざオープン!という流れになるでしょう。
ですが希望に満ち溢れてスタートしても数年での廃業率が高いのが現実です。
これは純喫茶に限らずですが『やってみたら何とかなるんじゃないか』という願望メインだと失敗する可能性が大きいので高リスクです。
で記事を読むと村田さんの場合はちょっと変わった背景をもちつつ純喫茶を始めたことが分かります。
ポイントとしては次のとおりです。
1、ネットショップ(喫茶店の家具の販売)という別収入があった。
2、SNSで純喫茶についてのコミュニティをつくっていた。
3、店舗内でも食器販売をおこなった。
この3つのポイントが今の時代に沿ったやり方だなと感じられたわけです。とくに1と2ですね。
詳しくみていきましょう。
ネットショップ(喫茶店の家具の販売)という別収入があった。
村田さんは純喫茶を始める3年ほど前に『喫茶店の家具の販売』というネットショップで起業しています。
14年8月、村田さんはそれまで勤めていた会社を辞めることになった。退職後に何をしようかなと思案していた際、これまでぼんやりと「商売になるかなあ」と考えていた喫茶店の家具の販売を手掛けようという気持ちが強まっていったという。・・・ネットショップをオープンする際も、特別に勉強したりノウハウを学んだりしたわけではなく、一般的なネットショップ運営サービスを利用して村田商会を開店した。
今では個人でネットショップをオープンさせるのは簡単です。特別な知識がなくても無料で開設できるサービスが多くあるからです。
村田さんは『一般的なネットショップ運営サービスを利用して』とありますが、ネットショップ(村田商會)を覗いてみたら「BASE (ベイス)」を利用されていました。
BASEとは「お母さんも作れる」がコンセプトというほど誰でも簡単にネットショップが始められるサービスです。詳しくはこちらのサイトをご覧ください。
記事では純喫茶の経営をスタートさせた理由についてこのように書かれています。
「自分1人が食えるくらいは稼げる」(村田さん)ようになったので、夢の喫茶店経営に乗り出したという。
つまりは喫茶店だけの収入に頼らずともすでにネットショップで生活できる分の収入は確保できていたというわけですね。
ネットショップは僕も運営しているので分かりますがパソコンの前につきっきりでいる必要はありません。受注・発送の業務だけなら1日のうち数時間あればOKという場合も。
しかもネットショップで扱う商材が喫茶店の家具の販売ですから相乗効果も期待できます。
SNSで純喫茶についてのコミュニティをつくっていた。
ここで問題なのが「ネットショップを開くのは簡単にできたとしても、じゃあ儲かるの?」ということ。
ネットショップを開くのと儲かるかは別ですからね。
実際僕もBASEでネットショップをオープンさせた経験がありますが、ショップを開設したからといってすぐに売れるということは普通ありません。
でも村田さんはネットショップのオープン当初から成功しています。その理由はこちら。
ネットショップの村田商会には、オープン当初から反響があった。村田さんはSNSで純喫茶についての情報発信をしたり、同じ愛好家の友人らと一緒にお店を訪ねたりしていた。そのため、村田商会の存在は自然と口コミで広がっていった。
ネットショップは人が集まらないと売れません。しかも商品に興味をもっている濃いお客さんを集める必要があります。
ところが村田さんは学生時代から古い喫茶店に興味があり、都内や地方などたくさんの喫茶店に訪れていました。そういった情報をSNSで発信していたんですね。
すでに純喫茶の愛好家のフォロワーを抱えるコミュニティができあがっていたわけです。
店舗内でも食器販売をおこなった。
これもリスク分散という意味でとても大きいポイントです。
純喫茶(ドリンク・軽食)の売上だけに頼らず、店舗を利用して別の売上も立てていく。
喫茶店から仕入れた食器は1個当たりの単価が安く、梱包の手間もかかるのでネットショップでの取り扱いには向かないのだが、イベントでなら販売できる。仕入れた食器を不定期に開催されるイベントの場だけでなく、常設の売り場でも販売したいと考えるようになった。
ネットでは売りにくい食器を店舗販売なら補えます。しかも実店舗があるというのはネットショップへの信頼性においても効果的です。
あなたもネットから買うなら実店舗のあるお店からのほうが安心しませんか?
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村田商會さんの純喫茶経営は色んなビジネスで参考にできる
これから個人で何かしらのビジネスを始めたい場合は村田さんの流れはとっても参考になります。
もしあなたがいま会社員だとしてもやれることがありますよ?
まとめるとこんな感じです。
■まずは自分が興味があり熱中できるものをみつける
↓
■それについてSNSやブログで発信し続ける
↓
■自分の商品をみつけてネットショップなどで販売してみる
↓
■生活していける感触がつかめたら独立する
これなら時間はかかりますがリスクが低く成功する確率も高くなります。
ポイントとしてはSNSやブログで発信する段階である程度の影響力をもつことです。例えばブログなら月数万人くらいに読んでもらえるようになる。SNSならツイッターのフォロワーが数千人くらいになるなど。
そのくらいまで影響力を伸ばせれば自分がビジネスを始めた場合の感触を事前に確かめることができるからです。方法は簡単です。SNSやブログで直接聞いてみれば色んな反応が返ってきます。
いけそうだと思ったらまずは初期投資が少なくて済むネットショップをやってみる。売上が立つようになったら実店舗へ。
まとめ
まさに『ひとりビジネス』のお手本にしたい村田商會さんの純喫茶経営について紹介しました。
ぜひとも一度村田さんの経営する喫茶店を訪れてお話してみたいと思いました。
ただ僕は体質的にコーヒーが飲めないのですが・・(汗)
自分だけでビジネスをやっていくってもちろん大変なことも多いです。一番はやはり収入でしょう。その不安はたぶん一生つきまとうのかなと。
でもその分、自分でやっているからこそ味わえる充実感は間違いなくあります。
いきなり会社員をやめて起業というのはハイリスク過ぎますのでおすすめしませんが、紹介したように会社員をやりながらでも種をまいておくことは十分できます。
特に今のネット・SNS社会ならなおさらです。
ぜひ参考にしてみてください。
今日はこのへんで。
それではまた!