ティーチャ(teacha)終了から思うメルカリという企業

ティーチャ(teacha)終了から思うメルカリという企業

こんにちは、トーモです。

先日メルカリ関連のニュースを調べていたら、驚く記事がありました。

 

メルカリのティーチャが終了

 

!?

え・・!?

は、早くない・・??

 

メルカリのティーチャというサービスは、今年4月にスタートした「スキルを教えたい人と教わりたい人をマッチング」するサービスです。

僕も昨年ティーチャが事前登録者を受け付けていたので申し込みました。

こちらの記事にその様子もご紹介しています。

メルカリが2018年春に開始する「teacha」(ティーチャ)に早速申し込んでみた

 

ティーチャのサイトを見ると8月21日(火)をもって全サービスを終了するというお知らせが。

つまり開始からわずか4ヶ月あまりで終了するということです。

 

この早期の終了劇、いったいメルカリに何があったのでしょうか?

 

僕もこのブログでティーチャをご紹介していたということもあるので、その理由と一緒に思うことについて書きたいと思います。

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メルカリがティーチャ(teacha)を終了する理由とは?

ティーチャのホームページのお知らせには次のように記されています。

2018年8月21日(火)をもって、「teacha」の全サービス(iOS版、Web版)を終了することになりました。
teachaをご利用いただきましたお客さまに心より感謝申し上げます。

出典:ティーチャ ホームページ

このようにティーチャのホームページには終了と感謝のお知らせのみで、なぜ終了に至ったのかの理由は明記されていません。

 

そこでいくつかニュースサイトを検索してみました。

メルカリアプリの売上金を利用した決済サービスのメルペイの開始に注力していることなどから、利用者増が見込めないサービスを早期に終了する。

・・・

メルカリは、対面による物品の受け渡しを仲介するアプリ「メルカリ アッテ」を5月末で終了するなど事業の選択と集中を進めている。

出典:産経ニュース

 

サービス終了の理由について、メルカリは「利用者が想定の規模に及ばず、他の事業への新規投資を優先した」としている。6月19日に東証マザーズへ上場して以降、事業の見直しをかけサービス終了の決断に至った。

出典:日本経済新聞オンライン

 

つまりは予想以上にサービスに人が集まらず、今後も利用増が見込めないので撤退するという感じです。

 

株式の上場も果たし外から見るとイケイケな企業にみえるメルカリなのにどうして?って思ったところ、こんなニュースが。

 

メルカリが発表した今年6月期の連結決算によりますと、最終損益は前の期に比べて赤字幅が拡大し、70億円あまりの最終赤字となりました。フリマアプリが好調だったものの、海外事業や国内の新規事業への先行投資の費用がかさんだものです。

出典:ヤフーニュース

 

ここに記載されている先行投資の費用がかさんだという部分にティーチャも含まれるわけですね。

ティーチャの他にも昨年8月開始のブランド品取引サービス「メルカリ メゾンズ」、昨年11月開始のブランド品を即時にメルカリが買い取る「メルカリ ナウ」も今月8月中に終了とのことです。

 

本業のフリマアプリ「メルカリ」は好調だけどそれ以外の新規事業については苦戦している模様。

 

企業としてひとつの事業に頼り切るのではなく、いくつもの柱を作ろうとするチャレンジや見込みのない事業を打ち切る決断はとっても大切だと思います。

 

でも今回のニュースで僕はメルカリの決断に2つのことを感じました。

見切りをつけるのが早すぎないか?

ユーザーへの配慮が足りないのでは?

次はこれについてちょっと詳しく。

 

ティーチャ終了はちょっと早すぎないかなと

ティーチャがおこなっていたサービスはいわゆる「C to C」という一般消費者同士で取引されるサービスです。

スキルを教えたい人とそれを学びたい人を繋げるサービスで、副業がトレンドになっている昨今では今後成長が見込める分野といえます。

 

この分野ではストアカが業界最大手で、サイタも同じようなサービスを運営しています。

つまりは既に先行している企業がいるのでティーチャは思いっきり後発組みというわけです。

 

最大手のストアカがどんな感じで成長していったのかを見てみましょう。

下の画像はストアカが発表している累積受講者数の推移です。数字は2017年7月31日までのもの。

ストアカ 累積受講者数 推移

一見右肩上がりですが、2013年~2015年初め頃までの伸びはそれほどでもなく、それ以降急激に伸びているのが分かります。

ネットサービスではよく見る成長曲線ですが、急激な伸びがくるまでには我慢する期間がかなりあります。

 

単純な比較はできませんが、ティーチャをこのグラフに当てはめると最初の4本くらいのグラフ、ほんのちょこっと出ている部分で終了しちゃうわけです。

 

 

いくらなんでも早すぎないですか?

 

だって4ヶ月ですよ・・。

サービス開始が4月、終了が公表されたのが7月20日くらい。

ということは公表するさらに前には終了の決定がされたということですよね。

実質3ヶ月くらいじゃないですか。

 

びっくりするくらい利用者が少なかったのか、それともいざローンチしてみたら非常に面倒だったのか分かりませんが、この業界は僕もかなり注目していたので正直残念です。

いずれはストアカに並ぶサービスに成長して業界を盛り上げていってほしいという期待感がありました。

クラウドソーシングのクラウドワークスとランサーズだったり、ネットショップの楽天とヤフーみたいな。

やっぱり独り勝ちの業界よりも2社・3社で切磋琢磨したほうが良いじゃないですか。

 

メルカリだったらどんな感じで成長させていくのか楽しみにしていましたので、もうちょっと頑張ってほしかったなぁと。

 

終了するにしても、もうちょっとユーザーへの配慮があったほうが・・

もうひとつ思ったのがユーザーへの配慮です。

先ほどもご紹介しましたが、ティーチャのホームページには終了する旨と感謝の気持ちが記されているのみです。

 

僕は事前登録だけはしましたが、まだ本格的には利用していませんでした。

仕事が落ち着くこの秋から始めてみようと考えていました。

 

でも、もちろん中にはガッツリ始めた方もいるわけで・・。

始めるにあたり初期投資をした人もいるかもしれませんし、さすがに仕事を辞めてティーチャに邁進するぞ!って人はいないと思いますが、もしかしたらいたかもしれません。

 

つまりティーチャといサービスに期待して労力と費用をつぎ込んだ人は、サービス終了によってそれらが水の泡になってしまいます。

 

そういう人たちからすれば、きっと「なんで?」って思うんじゃないでしょうか。

理由が知りたいはず。

 

サービスがこれほどの短期間で終了してしまう理由を多少でも伝えるべきなんじゃないかなと思いました。

それにサービス終了についてはメールでの案内もありませんでした。

僕はニュースサイトで終了のことを知ったわけです。

 

もちろんユーザー側もサービスが終了するリスクを考えて利用しなくてはいけないとは思います。

 

でも、こういった「C to C」のサービスはユーザーありきです。

教える人もユーザー。

教わる人もユーザー。

ある意味ユーザーが育てていくようなサービスです。

そのユーザーを置いてけぼりにしてしまっては上手くいくはずもありません。

 

終了するにしてももうちょっとユーザーへの配慮は必要だったのではと感じます。

 

今後またメルカリが新たな事業をスタートさせる際に、

「メルカリが始めるんだから期待できそう!」

って思われるのか、

「メルカリが始めたけど、またすぐ終わるんでしょ」

って思われちゃうのかでは雲泥の差です。

 

そういった点も含め、4ヶ月で終了してしまうのはもったいないような気がします。

 

まとめ

メルカリが4月から開始したティーチャが8月で終了することについてでした。

期待していた分、残念な気持ちでいっぱいですが、今後また別の企業が参入して盛り上げてくれるのを期待します。

 

新規事業を打ち出し続けるメルカリですが、見込みのない事業をバシバシ切っていく姿勢は必要でもありリスクも高い気がします。

そこにユーザーが置いてけぼりになってしまうようですと信用を失ってしまうからです。

 

とはいえ一番残念で悔しい思いをしているのはティーチャの運営に携わった方たちかもしれませんね。

企業の方針といったらそれまでですが、お察しします。

 

今日はこのへんで。

それではまた!

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